イベント
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イベント概要
2025年5月16日(金)18:00〜21:00、佐賀県庁地下のSAGA CHIKAで「MEET UP TERAKOYA vol.1 〜起業・複業実践者と語る大交流会〜」が開催されました。
主催はSAGA Smart Terakoya(トレジャーフット)とRYO-FU Baseで、佐賀県内で起業や複業を目指す人々を支援するキックオフイベントです。ハッシュタグは「#SAGASmartTerakoya」と勝手に設定しました。
イベントの構成
- 第一部:SAGA Smart Terakoya修了生による「複業座談会」。
- 第二部:佐賀出身の起業家による「起業座談会」。
- 第三部:交流会(参加者同士が「カンパイ交流カード」を用いてネットワーキング)。
登壇者の話の詳細
第一部:複業座談会(Terakoya修了生)
SAGA Smart Terakoyaの修了生3名が登壇し、学びを仕事にどう活かしたかを共有しました。
スピーカー
- 西田 将太郎(フリーランス):元看護師(フライトナースとして120症例以上を経験)。SAGA Smart Terakoyaでデジタルスキルを学び、企業のDX支援やkintone保守・点検案件に複業として挑戦。2025年3月に退職し、フリーランスとして独立。話のポイントは、「看護師としての経験を活かしつつ、デジタルスキルを新たに習得することでキャリアチェンジを実現したプロセス」。
- 吉田 静花(会社員 / 複業):事務職として勤務しながら、社内DX担当を兼務。Terakoyaでノーコードアプリを活用したDX推進や企業パンフレット制作に複業で関わる。さらなるスキルアップを目指し、SAGA Smart Samurai Xを受講中。話のポイントは、「会社員としての安定を保ちながら、複業でスキルを活かし社内外で活躍するバランス」。
- 富安 聡(フリーランス):元ミュージシャン、鹿島市役所で10年勤務後、2024年3月に退職しLP専門デザイナーとして独立。Terakoya受講中にスキルを磨き、現在はNPO法人や研修事業でも活躍。話のポイントは、「全く異なるキャリア(公務員からフリーランス)への転身と、地域での多様な活動」。
モデレーター
- 鈴木 美弥子(株式会社トレジャーフット 九州支店プロデューサー):大阪市出身。新卒で株式会社INAX(現LIXIL)に入社し、愛知県でシステム企画を担当。結婚を機に退職し、三重県へ転居。知り合いゼロの環境で子育てサークルを立ち上げ、地域活動に尽力する。夫の転勤で佐賀県に移住後、ライターとして活動し、佐賀県庁では県外広報を担当。2024年、佐賀県とトレジャーフットが共同で実施する「SAGA Smart Terakoya」に参加し、半年で副業10件を獲得。自身の経験を活かし、トレジャーフットの九州支店立ち上げに参画。2025年には、初めてイベントのディスカッション形式でモデレーターを務めるなど、多岐にわたる活動を展開している。
第二部:起業座談会(佐賀出身起業家)
佐賀出身の著名起業家2名が登壇し、起業のリアルや佐賀での可能性について語りました。
スピーカー
- 高柳 慎也(207株式会社 代表取締役CEO):1989年佐賀県生まれ。ベンチャー企業での営業経験後、2018年に物流ラストワンマイル領域に特化した207株式会社を創業。
- 山下 翔一(株式会社ペライチ 創業者 取締役会長):1983年佐賀県生まれ。70万人が利用する「ペライチ」を創業し、情報セキュリティやDX推進など多岐にわたる事業を展開。佐賀アジアドリームズのGMや行政改革にも関与。
モデレーター
- 田中 祐樹(株式会社トレジャーフット 代表取締役社長):1986年京都府生まれ。大学で地域政策を学び、株式会社セプテーニでウェブマーケティングに従事。沖縄県に移住し、地域密着メディアを運営する株式会社パムローカルメディアの代表取締役社長を務める。その後、株式会社ベネフィット・ワンでサービス開発部部長代理兼新規事業開発の責任者を経て、2018年に株式会社トレジャーフットを創業。都市部の専門人材と地域企業をつなぐ複業マッチングサービス「GOING・GOING・LOCAL」を展開し、地域課題の解決に取り組む。
飛び入りゲスト
- 岩元 美智彦(株式会社JEPLAN 取締役 執行役員会長):1964年鹿児島県生まれ。北九州市立大学卒業後、繊維商社に入社。1995年、容器包装リサイクル法の制定を機に繊維リサイクルに深く携わる。2007年、髙尾正樹氏とともに日本環境設計(現JEPLAN)を設立し、代表取締役社長に就任。2016年より現職。ケミカルリサイクル技術「BHET法」を用いた世界初の工場を北九州市に整備し、資源循環型社会の実現を目指す。2015年、アショカ・フェローに選出されるなど、国内外で高い評価を受けている。
Q&Aの内容
第一部(複業座談会)後のQ&A
- Q. 仕事の見える化でもマルチタスキングはどうしている?
- A. スケジュール調整が一番。
単一の職務で得られない経験を挑戦できる環境がある。
- A. スケジュール調整が一番。
- Q. 会社員からなぜ独立したのか?
- A. ドクターヘリまで経験したのが一つの区切り。
SAGA Smart Samuraiを経験して、自分でできる可能性を感じて、大きなことをやってみたいということで独立した
- A. ドクターヘリまで経験したのが一つの区切り。
- Q. 不安は?
- A. 収入が不安にあったが家族と先を見据えて相談した。
最後は「やりたいことがあれば」と背中を押してくれた。
- A. 収入が不安にあったが家族と先を見据えて相談した。
- Q. 独立したあとの仕事の募集は?
- A. 知人のリファラルが占めるのが大きい。あとはクラウドワークスでも募集はしている。Terakoya内から人脈を得て仕事を得ることもある
- Q. Terakoyaに入る前から独立していたがきっかけは?
- A. 公務員をやっていてこの先の得られるスキル(Excel、ブラインドタッチ程度)に対する漠然とした不安から。公務員でできる範囲が限られることから、取り組みたいことに注力するため。
- Q. Terakoyaに入ったきっかけは?
- A. 周りに複業をしているモデルケースがいなかった。Terakoyaは認識していたので、人脈と学びを得るために入った。
- Q. 仕事はどう探しているか?
- A. クラウドワークスを始めたオンラインで探していたが、Terakoyaでのオフライン営業。オンライン営業より、オフライン営業のほうが受注率が良かった。
- Q. Terakoyaに入る前後での変化は?
- A. (1/3)同じ職種にずっといることに対する不安。
資格だけではない経験から得たスキルを、Terakoyaの講座で再認識したことでチャレンジした - A. (2/3)
趣味趣向に閉じていると思っていたが、アウトプットすることでセルフブランディングをするきっかけを得られた - A. (3/3)
自分のやりたいことの優先順位を再認識できた。
仕事の受注する人脈が得られた。
在職中にチャレンジすればよかった。
独立したあとだったので切羽詰まっていた。
- A. (1/3)同じ職種にずっといることに対する不安。
- Q.こんなTerakoyaにしたい。
- (1/3)どんな方でも可能性があるので、学びの場を提供したい。
- (2/3)人生を(見方を)変えるきっかけを与えたい。
- (3/3)経済関係のサークルに比べて参加のハードルが低いのでそういった企画、場を提供したい。
第二部(起業座談会)後のQ&A
- Q.今、企業するなら何をする?
- A.(高柳さん)
もともとやりたいことがあったので、今の事業をする
ただし生成AIがあるので活用できる
副業から食い扶持を稼いで起業する - A.(山下さん)
最初からイーロン・マスクにDMを送り見たことない景色を見たことない人の経験をする。
佐賀人としてのプライド、某バンクの人を超えた瞬間にDM送りたい - A.(田中さん)
挑戦する人の横で見るというのは大事
- A.(高柳さん)
- Q.佐賀×起業の可能性
- A.(高柳さん)
動画コンテンツが少ない、リスクも少ないのでチャレンジ
集客や観光にも繋げられる
スモールスタートのチャレンジもできる - A.(田中さん)
初期投資はおもすぎないようにするのは大事 - A.(山下さん)
佐賀人として、コンテンツではなく精神が刷り込まれていると思っている(葉隠、七賢人)
凌風丸もしかりアームストロング砲しかり
ラマダン対応などコストも掛かることも、将来的に「佐賀っていい地域だね」と言ってもらえるようにするために佐賀アジアドリームスを運営している
根本的には思想が大事
ペライチも思想が仕様に落とし込まれていて、
カスタマーサクセスではなく、カスタマーハピネスサクセス部として立ち上げて口コミで広がっていった
- A.(高柳さん)
- Q.(田中さん)佐賀人はバランス取りやすいが主張が強い人がいると引いてしまわないか。
- A.(山下さん)
自分が誰よりも面白いという自負がある。
その景色をどう思う?という感覚。
従わせたいという恣意的な思想は全く無い。
ピュアな気持ちが大事。
例えば、出資も自分のところがこれだけ面白いんですよというのではなく、MLB球団に手を出そうと思っているけどどうですか?など
佐賀に恐竜博物館も、例えば福井の博物館にないことをすればいい、なんか違うね、日本に唯一面白いねが大事球団が大変
世界を動かしたい→ジャカルタで開設会見日本(佐賀)を動かしたい→佐賀新聞の中野社長に何度もアプローチ、佐賀県庁スポーツ課に同行→上にいかない→先に記者会見を行う→法人まだない
大事なのはやりたい気持ちジャカルタの代表も同行→知事も県民からの面白い取り組みですねの声に知らないとは言えない→知事にDMして話を取り付ける
資金調達もしていない状態で茅場町のクリエイターが集まるコワーキングスペースに登記させてもらい、色々話しまわる→プログラマ、デザインを無償で協力して作り上げていった→思いが楽しければ人を動かす
ビジョンが小さいと小さい話しか集まらない
よくわからないうちから世界平和などを繰り返し言い続けることで大きい話をもらっていく経験したことをやりたいことを次のアグレッシブな世代につなげたい
ルフィも「海賊王に俺はなる」を言い続けている、最初から「海賊王になる確度が高くなったので、海賊王になる」とは言っていない
「この人だからできる」ではなく「強い意思を持っている人」この先何をしたいかを知りたい、今何をやっているかはどうでもいい
そうすれば別の視点からなにか伝えられる
- A.(田中さん)
「この人だからできる」ではなく「強い意思を持っている人」
Terakoyaも立ち上げてから最初は受講者もままならない
- A.(山下さん)
- Q. 仲間の集め方
- A.(高柳さん)
ビジョン語れば人はついてくる。創業時もそう。
お金も必要なときは投資家に説明すればいい。
起業のハードルは下がっているので食い扶持だけ大事
2,3ヶ月バックパッカーで開けた家賃が無駄だった
いつでもモノが取り出せる環境が欲しかった、そこで物流が課題と感じた - A.(山下さん)
コアメンバーとそれ以外で運用したほうがいい
コアメンバーは思いで通じるが、それ以外には一般の人向けのメッセージに変える
長文のときFBでやたらいいねがつく
タクシー移動での長文投稿縛りで読者のFBからいい理由がわかったので今後は意識を変えた
SNSに投稿するときに最大公約数としてどう投稿するとよいか考える
お金は信用などがないと重要で、判断の質と量がその先を決める
正常な意思決定をするために正常な健康状態であることが重要
個人都合の会社もなく誰かとチームを組んで起業している
呼ばれれば行けていたのも自分たちに余裕がないと行けない、必ずしも自分が持つ必要はないが、最低限は必要
各国初のプロスポーツ選手を生み出す→政府が学校教育にそのスポーツを採用する→各国のメディアを日本に輸入したい→コンテンツを佐賀で作りたい→嬉野と武雄のケーブルテレビの関係者で行っている
クリエイティブに投資できる→佐賀のクリエイターのスキル向上 - A.(田中さん)
規模とかは変わらない
熱中していることを語ることが大事
- A.(高柳さん)
ジェプセン岩元さんの話
運営とプログラムの詳細
- RYO-FU Baseの動向:2025年度から力武さんがスタートアップ担当に着任。佐賀県庁から外郭団体に移管され、運営体制を強化。神埼そうめんのリブランディング事業も開始予定。
- リーダーシップ:井原さんが事業統括に昇進。
- 規模とビジョン:年間100名が無料受講可能、AX人材育成講座も100名分提供(合計207名参加)。RYO-FU Baseは「スキルの地産地消」を掲げ、佐賀で起業家を育成し地域内でのスキル循環を目指す。
- コミュニティ運営:Slackでコミュニケーションを行い、メンバー限定の案件紹介も実施。単発参加も可能で、フィールドワークやアイディアソンも予定。
全体のまとめこのイベントは、佐賀での起業・複業を後押しする学びと交流の場として機能しました。修了生のリアルな体験談や著名起業家の話を通じて、参加者に具体的な一歩を踏み出すヒントを提供。Q&Aでは、資金調達や地方での挑戦に関する実践的な質問が飛び交い、参加者の課題解決に寄与しました。交流会では新たな繋がりが生まれ、佐賀でのスタートアップ支援の勢いを感じるイベントとなりました。
感想
SAGA Smart Terakoyaのイベント自体は初めて参加しました。
現在所属している会社でも新規事業プログラムが始まりましたが、
そこまで自分は何かを持っているものでもないので、
まずは自分探しの旅といった目的で参加しました。
ただ、初回にしては、佐賀にしては豪華な登壇者で熱量に圧倒されました。
これから機会を見つけて参加して、探してみようと思います。